家族信託を検討している方の多くが最初にぶつかるのが「受託者って誰を選べばいいの?」「どんな権限があるの?」「報酬は必要?」といった疑問です。

 

ここでは、家族信託における受託者の役割・選び方・責任や報酬などについて説明していきます

 

受託者とは

受託者は、委託者から信託財産の管理や運用を任される者です。個人でも法人でも受託者になれますが、未成年者はその責任を果たせないため受託者にはなれません

 

家族信託契約を構成する役割

家族信託契約を構成する役割は以下の通りです。

  • 委託者:財産を持っている人(通常は親)
  • 受託者:財産を管理する人(通常は子や信頼できる親族)
  • 受益者:信託財産から利益を受け取る人(多くは委託者自身)

 

家族信託契約の受託者の選び方

受託者は誰でもなることができますが、信託が長期間に及ぶケースが多いため、選び方が非常に重要です。

 

家族信託契約の受託者に向いている人

条件 説明
信頼できる人物 横領や使い込みリスクを防ぐために最も重要な要素
継続的に関与できる 数年〜数十年にわたる財産管理に対応できる
金融・法律にある程度明るい 不動産管理、税務処理、契約事務などをこなす必要あり
高齢すぎない 長期にわたる信託には若年層の方が望ましい

 

家族信託契約の受託者として選ばれることの多い人物

  • 長男や長女
  • 専門家(司法書士・弁護士・信託会社など)を法人受託者として選任することも可能
  • 複数名での共同受託も可能(ただし管理が煩雑になる)

 

家族信託契約の受託者の権限と義務

家族信託契約では、受託者の権限や義務が明確に定められます。受託者は高い注意義務を負い、受益者の利益を最優先に考えなければなりません

 

家族信託契約の受託者の主な業務

受託者が扱うことになる財産や業務の代表例は以下の通りです。

 

  • 信託口座・信託登記の管理
  • 不動産の賃貸・売却などの処分
  • 税務申告・経理業務
  • 受益者のための資金管理・生活支援

 

家族信託契約の受託者が負う義務

受託者は信託財産を管理するための権限を持ち、その権限を行使する際には以下の義務を負います。

 

善管注意義務

高度な注意を払って信託財産を管理しなければなりません。

 

忠実義務

受益者の利益を最優先に考え、信託契約に基づいて行動する必要があります。

 

分別管理義務

自分の財産と信託財産を明確に区別して管理しなければなりません。

 

自己執行義務

基本的に信託事務は自ら執行しますが、委託者の同意があれば第三者に委託することもできます。

 

公平義務

複数の受益者がいる場合、公平に信託事務を行う必要があります。

 

帳簿作成義務

信託財産に関する帳簿を作成し、報告と保存を行うことになっています。

 

家族信託契約の受託者の報酬

家族間での信託契約では報酬を設定しないことも多々あります。ただし、管理業務が複雑で手間がかかるケースでは、適切な報酬設定を検討することが望ましいでしょう。

 

受託者に支払う報酬は個々の家族信託契約により異なりますが、以下の金額が相場となっているようです。「報酬は信託財産から支払う」など、契約書に明記しておくことも必要になってきます。もし不安な場合は、専門家に助言を求めてみるといいかもしれません。

【報酬を設定する場合の例】

  • 月額:1万円~3万円
  • 年額:信託財産評価額の0.5%~1%
  • 業務ごと:不動産売却時に5万円、確定申告1件あたり2万円など

 

家族信託契約の受任者にかかわる注意点

受任者選びや受任者の状態、報酬、解任など、家族信託契約で定めておかなければならない事柄は多く存在します。代表的な項目について整理していきましょう。

 

受託者が死亡した場合

信託契約期間中に受託者が死亡しても、契約はそのまま有効です。受託者の死亡に備えて、信託契約で代替受託者を指定しておくことが重要です。もし指定がない場合は、新たな受託者を選任する必要があります。

 

信託契約の受託者が複数いる場合

受託者は複数人いても問題ありませんが、その報酬や解任を含めた扱いについて複雑化しやすい点に注意しましょう。共同受託者は役割分担を明確にする難しさがあるため、できれば単独での選任が望ましいといえます。

 

受託者に報酬を支払う場合

受託者は信託事務を行う対価として報酬を受け取ることができます。委託者と受託者が合意すれば、報酬を設定することが可能です。契約書に報酬額・支払い方法をしっかり明記しておきましょう。

 

受託者の解任と辞任について定める場合

受託者が辞任したい場合、委託者と受益者の同意が必要です。受託者を解任する場合、委託者と受益者の合意や裁判所の許可を得ることが求められます。

 

まとめ

家族信託における受託者は、契約の中核的な存在であり、選定を誤ると大きなトラブルにもつながります。

 

信頼・継続性・能力を重視して選ぶこと・権限と義務を明確に契約書で定めること・必要に応じて報酬を設定すること・不安がある場合は専門家への相談・受託も検討することを念頭に置くことが大切です。

 

長期的な財産管理と家族の安心のために、しっかりと計画的に受託者を選定しましょう。ご心配な方は、弊社の初回無料相談をぜひご利用ください。

 

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